アメリカのサステナブルな農法が育むSSAP認証大豆
アメリカ大豆の生産・流通では、サステナビリティ認証プロトコル(SSAP)という認証システムを活用。品質や安全性はもちろん、環境保護に貢献する大豆が日本市場に供給されています。
アメリカ産の大豆は身近な大豆製品に使われています。最近では手軽に食べられる豆腐バー、ヘルシーなソイライス、大豆ヨーグルト、大豆麺、大豆のお肉まで、その用途は広がる一方です。アメリカ大豆の生産・流通で活用されているサステナビリティ認証プロトコル(SSAP)は、生産者や加工業者が一定の基準を満たしたアメリカ大豆を生産・流通させていることを認証するものです。
輸入されるアメリカ大豆の9割を占めるSSAP認証アメリカ大豆は、なぜ誕生したのでしょうか。
1930年代のアメリカでは、無計画な農法などによって「ダスト・ボウル」と呼ばれる大きな砂嵐がひんぱんに発生して生産者を悩ませました。そこには土地を深く耕すなどの農法が、土地の保全を乱していたという背景がありました。広大な土地で農業が崩壊し、生産者は離農を余儀なくされたのです。
そこで土壌保全法など、農家に科学的根拠に基づいた解決策が進められました。自然環境や土地の状態などに配慮してサステナブルな農業を続けるため、全米に農務省の自然資源保全局が設けられ、法律に則って農業を行っているかを確認するための監査官が配置されることとなりました。
SSAPはこのような歴史を踏まえて、「生物多様性と生態系の維持」「サステナブルな生産活動」「生産農家の労働環境改善」「生産活動と環境保護の継続的改善」などの観点から、安心・安全でサステナブルに生産された大豆を届けるための制度として確立しました。
SSAP認証大豆を使用して認定された商品は、認証マークを付けて流通しています。これらの商品は、スーパーやコンビニなど身近な場所でも購入することができます。これらの商品を購入することは、CO2排出削減などSDGsの観点から見ても、サステナブルな環境保護に貢献できる消費行動だと言えるでしょう。