大豆のマメ知識

03 大豆に多く含まれる植物性たんぱく質とは?

たんぱく質は、筋肉・血液・ホルモン・脳内の情報伝達物質などの材料になる、身体にとって欠かせない栄養素です。そんなたんぱく質をヘルシーに摂取したいときに、大豆製品は活躍してくれます。今回は、大豆に含まれるたんぱく質の秘密について紹介します。

健康に欠かせないたんぱく質の役割

大豆は「畑の肉」といわれるほど、たんぱく質が豊富に含まれています。人体を構成するのは、主に水分・たんぱく質・脂質・ミネラルなどの栄養素です。その中で、たんぱく質は約15~20%を占めており、身体にとって重要な栄養素だということが分かります。

たんぱく質は、筋肉・皮膚・髪の毛などの主要成分です。他には、血液やリンパ液、身体を調整するホルモン、さらに脳内の情報伝達物質の材料にもなっています。そのため、たんぱく質が不足してしまうと、身体や心に不調が起こりやすくなります。乳幼児や成長期の子どもの場合は、たんぱく質不足が脳の発達に影響を及ぼし、成長障害につながる可能性があるとされています。

植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の違い

食品から摂取できるたんぱく質は、肉・魚・乳製品などに含まれる動物性たんぱく質と、大豆・野菜・お米などに含まれる植物性たんぱく質に分けられます。動物性たんぱく質を含む食品には、体内で合成できない「必須アミノ酸」が豊富に含まれているのが特長です。一方の植物性たんぱく質を含む食品は、量をしっかりと食べても脂質の摂取を抑えることができるため、ダイエット中などの食事でも満足感を得やすいといった特長があります。また、100gあたりの肉と大豆のたんぱく質・エネルギー量を比較すると、大豆製品や肉の部位によっては、大豆の方がたんぱく質・エネルギー量ともに上回るものもあります。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質は、それぞれで異なる機能があるため、両方をバランスよく摂取することが推奨されています。目的にあわせて、どちらのたんぱく質が含まれる食品にするのか選ぶのも良いでしょう。

年齢ごと1日当たりのたんぱく質の摂取推奨量

身体づくりに必須のたんぱく質ですが、摂取のしすぎは腎臓に負担がかかります。年齢ごとの1日当たりの摂取推奨量は、男性は60~65g、女性は50gとされています。また、妊婦・授乳婦の方の場合は、妊婦中期が55g、妊婦後期が75g、授乳婦が70gの摂取を推奨されています。赤ちゃんの成長や授乳の際にたんぱく質を失うため、通常よりも多くの摂取が必要となるのです。普段の食事にたんぱく質が足りていない方は、納豆や冷奴などのトッピングや小鉢でプラスするのが手軽でおすすめです。