大豆のマメ知識

01 健康や美容をサポートする大豆イソフラボン

大豆に含まれる天然成分「大豆イソフラボン」。女性にとって嬉しい成分というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。今回は、健康や美容を補助する多くの働きがある「大豆イソフラボン」について紹介します。

大豆に含まれる成分「イソフラボン」には、女性ホルモンの一種で月経周期の調整や肌・髪の美しさを守る、「エストロゲン」に似た働きがあるとされます。その類似性から、さまざまな効果が注目され、女性の罹患率が高い乳がん予防の可能性があるともいわれています。

厚生労働省の研究班が、40~59歳の女性約2万人を対象にした調査では、大豆を原料とする味噌汁を1日に3杯以上飲む女性は、1日1杯未満の女性より、乳がんの発症率が40%も低いことが明らかになりました。

また、イソフラボンは男性にとってもメリットが大きく、その働きによって男性ホルモンが抑制され、抜け毛や薄毛を緩和させる可能性があります。また多くの研究で、前立腺がんのリスクを軽減させるという結果が報告されているのです。

更年期症状の緩和や
骨粗鬆症を予防

年代・性別を問わず摂取したい大豆イソフラボンですが、女性ホルモンの分泌量が急激に減少する更年期の女性には特におすすめの成分です。大豆イソフラボンが腸内で分解されると、「イソフラボンアグリコン」という物質になり、女性ホルモンを補う役目を果たしてくれるのです。更年期に起こるさまざまな症状を緩和する効果が期待されています。

また大豆イソフラボンは、更年期以降の女性に発症しやすい骨粗鬆症を防ぐ効果もあるといわれています。骨粗鬆症の原因の一つが、閉経にともなうエストロゲンの減少とされているためです。類似性のある大豆イソフラボンを摂取することで、骨密度の維持に役立つという研究結果も発表されています。

摂取しすぎは逆効果
1日70~75ミリグラムまで

大豆イソフラボンのさまざまなメリットを紹介しましたが、過剰に摂取すると反対にホルモンバランスの乱れを引き起こす懸念があります。食品安全委員会は1日のイソフラボンの摂取目安量を、70~75ミリグラムまでと設定。そのうちサプリメントで補うイソフラボンの上限は、1日30ミリグラムです。

まずは味噌汁、納豆、豆乳など、摂り入れやすいものから、食生活に大豆イソフラボンをプラスしてみましょう。